こんにちは、元ナンパ師のKYです。
今日は僕の“ナンパ師時代の師匠”の話をします。
このブログ「コミュ力向上キャンプ」でも、僕がストリートやマッチングアプリで活動していたことは何度か書いてきましたが、その“師匠”についてはあんまり話してきませんでした。
そんな師匠がどんな人だったかを、今回紹介していきたいと思います。
師匠との出会いは2020年ごろ。
コロナの影響で、僕が当時入っていた社会人サークルが解散しました。
そこは僕にとってようやくできた唯一の居場所で、友達もできたし、気になっていた女の子もいたのですが、片思いのまま繋がりも途切れ、一人に逆戻り。
その頃、僕はブラック企業から転職したばかりで、「ようやく俺の春が来た!」と思っていたのに、正直、気持ちは沈みっぱなしでした。
そんなある日、検索窓に「ファッション 変え方」と打ち込んで、たまたま出てきたのが後に“師匠”と呼ぶことになる人物のブログ。
開いた瞬間、目に飛び込んできたのは
「あなたがモテないのはブスだから」
「見た目がダサいからモテない」
という、あまりにも辛辣な言葉でした。
今なら炎上しかねない言葉ですが、
「俺の求めていた情報って、これかもしれない。」
そう、不思議と胸に刺さりました。
(当時付き合っていた大学生の女の子と別れたばかりで、出会い探しに奔走していた自分にとっては、響くものが多かったのかもしれないです。)
その人は月謝3万円ほどのナンパコンサルをやっていて、コロナ禍でも対面で指導してくれるスタイル。
僕はそこで人生初の“情報商材”を買いました。
初めて会ったのは新宿のルノアール。
「どんな人が来るんだろう…。」とドキドキして、現れたのはヒョウ柄ジャケットに黒スキニー、金髪ヘアの男性。
第一印象は「うわ、いかにも…」でしたが、よく見るとちゃんとカッコいい。
聞けば商社勤めで、「あぁ、そりゃモテるわ」と納得する雰囲気。
面談形式で話が始まったかと思えば、そのまま「じゃあストリート立とうか」と言われ、その日にいきなり100人くらい声をかけさせられました。
「いやいや、講義とか準備とかそういうのなし?」
そんな荒いノリで朝から晩まで新宿のライオン像の前でナンパしていたのですが、当然結果は全員スルー。
その時師匠に、「なんで誰も止まらなかったか、わかる?」と理由を聞かれて
「いや、わかんないです」と答えると、師匠は即答。
「お前がダサいからだよ」。
そんな師匠でした。
そこから、師匠のもとで毎週土日はストリートに立ち、平日は女性との会話や会話ネタ(女性誌を読み込んだり、アイドルのYouTube)の勉強と、徹底的にナンパ漬け(人間改造)の日々が始まりました。
正直、師匠はめちゃくちゃ厳しかったです。
一緒に飲みに行った際、女性の名前を間違えて、解散後に蹴られたこともありました。
世間で想像するような軽いノリのチャラいナンパ師ではなく、本当に怖いタイプ。
正直言って巷のメンズコーチとか男磨きとか言っている人なんかよりも10000000000倍怖い。
でも、頭は驚くほどキレる人でしたね。
「顧客(女の子)から自分のサービスを創造しろ」「女の子のニーズに合わせろ。」「髪を伸ばせ、セットしろ。ダサいまま短髪にしても意味ない」という具合に、マーケティング理論を恋愛に応用して教えてくれました。
で、引用された本は毎週「お前、ドラッカー読んだか」と聞かれ、読んで無いと答えると怒ってくるような、そんなスパルタな人でした。
そんな師匠とストリートを続けていたある日、キャッチと揉めて怖い思いをした僕は、路上に立てなくなりました。
正直、「怒られるだろうな」と思いながら相談すると、意外にもあっさり「じゃあマッチングアプリでやるか」と柔軟に対応。
そこからアプリ活動に切り替え、録音を送って添削してもらう日々が続きます。
(本当はダメです。笑)
でも、だんだんと「この人を信じきれないかも…」という気持ちが芽生え、嫌いになったわけじゃないけど距離を置くことにしました。
ただ、後々から考えれば自分が原因だったんですが…笑
その後も僕は調子がいい時はストリート、クラブ、でもメインはアプリと一人で活動を続けましたが、結果は出ません。
他の情報商材やコンサルも受け、そういった教材代だけでも合計で100万円ほど使いました。
インスタで見かける怪しいやつから、出会い系イベントまで、当たりも外れも全部経験。そのおかげで「これはダメ」「これは当たり」というのがプロフィールや見た目で分かるようになったのは収穫でしたが。
それでも、ある時完全に心が折れました。
アプリをやっても全スルー。メンタルは崩れ、心療内科に行くレベル。そんな時に思い出したのが、師匠の言葉です。
「顧客である女性のために、見た目や会話を作れ」。
当時散々言われてもなお話半分に聞いていたドラッカーの『マネジメント』を”自発的に”手に取り、「すべての事業は顧客から創造される」という一文を読んだ瞬間、腑に落ちました。
ナンパもアプリも、自分のクロージングのためじゃない。
相手が「楽しかった」と思える会話、隣を歩いていて恥ずかしくない見た目をする。
――それが大前提だったんです。
それに、気づいていなかったんです。
長らくモテる人を観察をして気づいたのは、モテる人はみんな、女性と友達のように距離を詰めて接していること。
これが、
「あ、恋人って友達の延長なんだ」
と気づいた瞬間でした。
これが僕が今提唱している「冗談を言い合える関係」ロジックの原点です。
それに気づいた僕は、現場に戻って実践すると、1回きりで終わっていたデートが2回目、3回目に繋がるようになりました。
その流れで晴れて初体験をし、童貞を卒業。
最終的に今の妻と出会いました。
もしあの時、師匠に会っていなかったら、きっと今でも童貞だったし、このブログも書いていなかったと思います。
当時は信じきれなかったけれど、今思えば師匠の言っていたことは全部当たり前で、特別なテクニックなんて必要なかった。
身なりを整えるのは、相手に恥をかかせないため。
会話は、相手を立てて楽しませるため。
そのために女性誌やアイドル情報を仕入れる。
全部、相手のため。
「他人が楽しいと思える会話」ができれば、また会いたいと思われるし、恋人にも友達にもなれる。
皮肉にも、師匠から離反してやっと、その意味を理解しました。
今は僕も、人に教える立場です。
だからこそ、みなさんには諦めずに続けてほしい。
僕は2年ナンパして、途中心が折れそうになり、それでも歩き続けて、ようやく初体験でき、人間としても成長しました。
僕にできたなら、あなたにもできるはずです。
これからも再現性が高い情報を、論理的に言語化して発信していきますので、応援よろしくお願いいたします。
ではまた。